1. 厳島神社の建物について
厳島神社は、広島県廿日市市の宮島にある歴史的な神社で、その壮麗な建築美と独特の構造が特徴です。本殿や回廊、大鳥居といった建造物の多くは国宝や重要文化財に指定されており、日本の貴重な文化遺産として保存されています。
最大の特徴は、海に浮かんでいるかのように見える社殿の造りです。これは平安時代の寝殿造りを応用したもので、当時流行していた池に浮かぶ建築様式を海上に再現したものとされています。潮の満ち引きによりその姿を変えることから、訪れる時間帯によって異なる趣を楽しむことができます。満潮時には朱塗りの建物が海面に映え、幻想的な光景を作り出します。一方、干潮時には歩いて大鳥居まで近づくことができ、その大きさや構造を間近に観察することが可能です。
また、社殿や回廊には耐水性を考慮した独特の構造が施されており、例えば床板の間には意図的に隙間が空けられており、高波が押し寄せても水圧を逃がす工夫がされています。このような建築技法により、長い年月にわたり厳島神社はその姿を保ち続けています。
大鳥居は、宮島のシンボルとしても有名です。現在の大鳥居は1875年に再建されたもので、高さ約16メートル、重さ約60トンの巨大な木造構造物です。使用されている木材は楠で、地面に深く埋め込まれることなく自重によって安定を保っています。鳥居の屋根の内部には砂利が詰められており、これによってバランスが取られ、台風や高潮にも耐えられる構造となっています。
2.厳島神社の歴史について
厳島神社の創建は、飛鳥時代の593年(推古天皇元年)に遡るとされ、地元の豪族である佐伯鞍職が神託を受けて建立したと伝えられています。当初から島全体が神聖な場所とされ、土地を汚さないように海上に社殿を建設するという発想が生まれました。
平安時代に入ると、安芸国の守護であった平清盛がこの神社を深く崇敬し、大規模な造営を行いました。清盛は当時の寝殿造の様式を取り入れ、海上に社殿を築き、今日見られるような美しい景観を作り上げました。厳島神社が「海に浮かぶ神社」として広く知られるようになったのは、まさにこの時代からです。また、清盛は日宋貿易を推進するにあたり、航海の安全を願って厳島神社を厚く保護しました。
その後、戦国時代には毛利元就が厳島の戦いで大勝し、神の加護を受けたとして大鳥居を再建し、社殿の整備を行いました。江戸時代には、広島藩主をはじめ多くの武士や庶民に信仰され、厳島神社はさらなる発展を遂げました。明治時代に入ると神仏分離の影響を受けつつも、重要な文化財として保護され、今日に至るまで多くの人々に崇敬されています。
3.厳島神社の現代の意義
現在も厳島神社は日本国内外から多くの観光客や参拝者が訪れる人気のスポットです。1996年にはユネスコの世界文化遺産に登録され、日本を代表する歴史的建造物のひとつとして広く認識されています。宮島全体が神聖な島として守られており、神社と自然が調和した美しい景観が訪れる人々を魅了しています。
年間を通じてさまざまな神事が執り行われており、特に有名なのが「管絃祭」です。この祭りは平清盛が宮廷の雅な遊びを厳島に持ち込んだことに由来し、毎年旧暦の6月17日に開催されます。船上で雅楽を奏でながら社殿周辺を巡るこの神事は、幻想的な雰囲気を醸し出し、多くの観客を魅了します。その他にも、弓道大会や流鏑馬、神前結婚式など、厳島神社では伝統的な行事が多く催されています。
また、厳島神社は商売繁盛、航海安全、厄除けなどのご利益があるとされ、国内外から訪れる人々が祈願に訪れています。
さらに、厳島神社の周辺には宮島名物の紅葉饅頭や牡蠣料理を楽しめる店が立ち並び、観光地としても高い人気を誇っています。島内には鹿が生息しており、参拝者と共に穏やかな時間を過ごしています。こうした文化や自然が一体となり、厳島神社は訪れる人々に深い感動を与え続けています。
厳島神社の所在地・アクセス・詳細情報
| 所在地 | 広島県廿日市市宮島町1-1 |
| アクセス |
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| 駐車場 | 宮島島内には一般向け駐車場がないため、宮島口周辺の駐車場を利用し、フェリーで移動 |
| 電話番号 | 0829-44-2020 |
| 参拝時間 | 6:30~18:00(季節により変動あり) |
| 公式ウェブサイト | https://www.itsukushimajinja.jp/ |

